猫!猫!猫が出てくる春画を見よう【前編】

猫!猫!猫が出てくる春画を見よう【前編】

この日本における猫ブームは一体何なのでしょうか。

 

お店にはたくさんの猫グッズが並びSNSでは様々な猫の動画がバズり、猫を題材にした浮世絵展まで

開催される。

 

猫が描かれている浮世絵って高く取引されているんです。

 

そんな大人気な猫たちは、もちろん春画の中にも登場します。

春画の中の書き入れも読むことで、猫が登場する春画「猫春画」が二倍楽しめるので、今回は前編と

後編に分けて全二回にわたり猫の春画をご紹介します。

 

では一緒に見てみましょう!

 

 

葛飾北斎《つひの雛形》よりご紹介。

 

左側に猫さんがいますよね。

どうやらこの猫さんは、この夫婦の飼い猫のようです。

 

そして背景の詞書を読むと、この夫婦がどのように交わりを始め、どのような具合で事が進んで

いったのかを話し、最後にオチがあります。

 

気になるその内容は、

 

猫が曰く、昔から「五八卵に六つ丸く九つは針と針」と、俺が目で時を知ると言うが、

人間の目もやっぱり変わるやつさ、ここの宿六が、

「こう、こなた、ちょっと起きさっせぇ起きさっせぇ」

と揺り起こして、おえきった得手物を握らせると、かかぁが目を覚まして、目をまん丸く

しやぁがって、それから入れて二つ三つ突っつかれると

少し目を細めて卵のような形の目になって、なにが

「ああ、よい、私はいくよ、あれさ、あれさ」

とぬかす時は、目を針のようにするやつさ、

 

九回やった印かしらん、オラが髭ばかりじゃねぇ、

かかぁが股ぐらの松明(たいまつ)になると見えて、暗闇で尻の穴へ間違えもせずに入るも

不思議だ

 

ああ気が悪くなった、宿六はかかぁをとる、俺ぁねずみでも捕ろうかしらん、

おや、ねずみも(交合を)始めるやつさ、ここらあ見逃すところが大通だろう、にゃんの面白くも

ねえ。

 

ねずみのよがり声、やはり「ちゅう、ちゅう、ちゅう」

 

「宿六」は亭主のことで、「かかぁ」はのことです。

 

ムラムラしてきた亭主は、奥さんを起こし営みに誘います。

 

最初は目を丸くしていた奥さんは、事を始めると目を細めたり、卵のような形にして、それがまるで

自分と同じじゃないかと、猫は言っているのですね。

 

奥さんの股の毛は、猫にとって大切な役割を果たす髭と同じで重要な役割を持っているんだ、亭主が

暗闇で、間違えて尻穴に挿入しないように奥さんの股の毛が明かりとなって、男根を穴へ導いている

んだ、不思議だなあ、と話しています。

 

そんな様子を眺めていた猫さんはムラムラしてしまい、それを解消するためにねずみを捕ろうかと

考えていると、ねずみたちまで初めてしまい、ここは捕らずに

そっとしておいてやるのが良いってもんだな、という感じで話は締めくくられます。

 

団扇には「弁慶と小町は馬鹿だなぁ、なぁ、かかぁ 右 柳樽」と書かれています。

弁慶と小町は色事を生涯一度も経験することがなかったそうです。

そのため

「こんな気持ちよく楽しいことを知らずに生涯を終えるなんて馬鹿だなぁ、そうだろ?妻よ」

と亭主の心情を反映していることが分かります。

 

暑い夜の夫婦の愛おしい時間が絵から流れています。

妻はぎゅっと亭主の男根を握り、股には交合を終えたことが分かる紙が挟まれています。

安心して眠る夫婦と、猫の独り言が相まって本当にほほえましい場面です。

 

 

お次は歌川国芳《花以嘉多》よりご紹介。

 

お部屋で猫ちゃんが身体をくるんと丸めてお顔を隠して眠ってますね。

 

男性は夜に彼女の家にやってきたのですが、彼女は眠っています。

「「今夜来て」と言われたから来たのに寝ているなんて、さては狸寝入りだな?」

と気づいた彼は彼女を起こすために彼女の着物をまくり、おちんちんを挿入しようとします。

彼女は思わず彼にしがみつき

「もうもう、にくいのう。

あんまり今日来るのが遅いから寝たふりしてたのに遠慮しない人だなあ」

 

ふたりはじゃれつきながらも彼女が「今夜はいつもよりたくさんしたい」と言うと、彼があんまりに

いたずらな事を言い出すものなので、彼女はがぶっと彼に噛みつきます。

 

痛がっている彼に「さすってあげる」と言いつつも口吸いがはじまり、

「口と口、ちうちうちう」

と口吸いの音で話は終わります。

 

この後ふたりは夜が明けるまで、会えなかった時間の分まで混ざりあったのかもしれませんね。

上の場面はご説明した通り、狸寝入りをしている彼女に挿入しようとしているところなのですが、

心なしか彼女の顔としぐさが猫が顔を洗っているようではありませんか。

 

床で寝ている猫ちゃんの顔は、彼女のように目を細めている顔なのかもしれませんね。

枕屏風には『一妙開猫よし画』と書かれており、国芳がいかに猫好きかが伺えます。

 

春画は一見すると何の場面で、ふたりがどのような会話をしていたのかが分かりません。

しかし読んで見ると、ふたりがどのような感情で相手のどこを愛おしいと思って、どのような

気持ちで肌を交わしているのかも分かります。

 

 

次回は猫春画の後編です。

楽しみにしててくださいねえ~





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