捨てられていた人形の怖い話

捨てられていた人形の怖い話

これは現在三十代前半の女性、白石さんの体験談である。

 

白石さんは、幼い頃から今にいたるまで様々な霊体験をしている。

今住んでいる埼玉県春日部市の自宅も相当な霊現象が起こるそうだが、

なかでも同じ春日部市内の実家にいた時が特に大変だったと話す。

 

「幽霊がいたせいなのか、家庭が崩壊しそうだったの」

 

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両親はともに不仲で、白石さん達の前でもよく喧嘩をしていた。

白石さんには一人妹がいるのだが、四歳年下の妹も学校の部活が忙しすぎたことから精神を病み、

中学時代に登校拒否になってしまったという。

 

ポルターガイスト現象も日常茶飯事だった。

古かったこともあり、家全体がギシギシと鳴るのはまだいいとしても、

二階建ての家の天井から、バタバタ……、ドタドタ……と駆け回るような音も聞こえていたそうだ。

白石さん姉妹の部屋は二階だったため、白石さんは毎晩この音に付き合っていたという。

 

(今日も鳴ってる。気味悪いなぁ……まあでも、寝よう。明日もあるし)

 

白石さんが電気を消すと、真っ暗になった部屋の中からカンカンカンカンと

軽い音が鳴り響き始める。

 

(あっ、コップ置き忘れた……)

 

寝る前に水を飲んだコップを机に置きっぱなしにしていたのだが、誰かがそのコップを爪で何度も

弾いているような音がするのだ。

 

コップを置いたままにして眠るときはいつもそうだった。

 

やがてシン……と静まるのだが、またしばらくすると、

カンカンカンカン……。

 

まるで白石さんたち姉妹が眠りにつくのを邪魔しているかのようだったという。

 

「うるさい!!」

 

白石さんがこのように声を荒げると、それらの現象はぴたっと止まるらしい。

 

 

他にこんなこともあった。

 

ある日、白石さん家族が母方の祖母宅を訪れたときのことだ。

 

「ほら、この人形をあげようね」

 

祖母が白石さんに差し出したのは、金髪で愛らしい洋服を着た女の子の人形だった。

 

「これね、ゴミ捨て場に捨ててあったのよ」

 

祖母によれば、トランシーバーなどのゴミに混じって、この人形が置いてあったのだと話す。

 

温度感知センサーが両手についていて、人間が手を握ると

 

“おーててつないでわーになっておどろー”

 

と、歌う人形だった。

 

「返してこい返して来い」

 

白石さん家族は口々にそう言ったが

 

「こんな新品もったいないだろ」

 

と祖母も譲らなかった。

祖母宅には男児しかおらず、白石さんの家は女姉妹だから持って返れと

押し付けられてしまったのだ。

 

「ちょっと怖いよね……、いくら綺麗ったって、ゴミ捨て場で捨てられてたモノだし」

 

捨てるわけにもいかず、かといって日常的に遊ぶ気にもなれず、人形は台所近くの電話の横に

置かれるようになったそうだ。

 

白石さんがある日、夜中に喉が渇いて二階から階段を降りて水を汲みに行った夜のことだ。

台所へ行く最中、居間を通って驚いた。

ダイニングテーブルの足のところに、あの人形が巻き付くようにして倒れていたのだ。

 

(えっ!?なんでここに……!?)

 

白石さんは不気味だと思いながらも、一応もとの場所に戻して二階で寝た。

翌日、家族に

 

「ねぇ、誰かあの人形触った?」

 

と聞いたが、

 

「あんな気味悪い人形、触るわけないでしょ」

 

と言われたそうだ。

 

(嘘……じゃあなんであそこに……?)

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誰も触っていないのに動くのはおかしいとなり、その後お炊き上げしてもらったそうだ。

 

 

ここまでお読みいただきましてありがとうございました。

 

白石さんからはこのほかにも大変興味深い話を聞けているので、機会があれば是非紹介したいと

思っております。

また、実話怪談があるよ!記事にしても良いよ!という方は、

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までお寄せくださいませ。

その際箇条書きで構いませんので怪異体験のことを簡単に記してありますと大変助かります。

(何年前・どこで・こんなことがあった、など)

 

志月かなででした。

 

 


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カンレン

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