電話の怖い話

電話の怖い話

これはのんさんという女性が体験した話だ。

のんさんは幼少の頃から多くの霊体験をしているが、これは社会人になってすぐの体験だという。

 

---

社会人になったのんさんは、仕事帰りに母親に電話することが日課になっていた。

いわゆる「帰るコール」というものである。

四谷三丁目から愛住町の自宅に向かう途中、電話することを忘れていたと気づいたのんさんは、

携帯電話の発信履歴から母親の携帯電話番号を選び、電話の発信ボタンを押した。

 

トゥルルル… トゥルルル…

 

何度か呼び出し音が続く。そして、誰かが電話に出た気配があった。

 

「あっお母さん?もう少しで家着くよ!帰るって電話するの忘れてた」

 

すると電話の向こうから聴こえてきたのは見知らぬ男性の声だった。

 

いぃい……

 

(あれ、電話番号間違えた?)

 

そう思っていると、くぐもりすぎて何を言っているかよくわからない声で、男がこう言った。

 

○○○○ーー○○したいぃい~?

 

くぐもっていて何を言っているか分からない。

 

のんさんが一度携帯を耳から外し、電話番号を確認する。

やはり母の番号である。

 

(お母さんはたまたま席をはずしていて、代わりに家に遊びに来てた誰かが電話に出たのかな?)

 

のんさんは電話の向こうの声に問いかけた。

 

「すみません、母の友人の方でしょうか?

私は娘の、のぞみです。母は今近くにいないのでしょうか?」

 

問いかけたのんさんに見知らぬ男性の声が返ってくる。

一度目よりも大きな声で、再び

 

○○○○ーー○○したいぃい~?

 

声は確かに大きくなっているのに、先ほどと同じく出だしが聞き取りにくい話し方だった。

やはり前半がうまく聞き取れない。

困惑したのんさんは問いかけた。

 

「あの、あなたは誰ですか?ちょっと聞き取れなくて、母に電話したいだけなので、変わってもらえませんか」

 

するとッ次の瞬間、携帯の電話口に近づけていた耳が痛くなるほどの声で

 

○○○○ーー○○したいぃい~?

 

と声。

 

「いい加減にしてください!はっきり話してください!なんなんですか!」

 

そういった瞬間通話が切れた。

わけのわからない電話にイラついていると、いつのまにか自分の家のマンションの手前についていた。

 

(変な電話のせいでお母さんに帰るって言えてない……)

 

再度電話をかけようかと迷ったが、もう家の前だったので電話するよりも家に帰る方が早いだろうと

自宅に戻った。

 

家には母親一人だった。

 

「おかえり~」

 

上機嫌な母親に、のんさんはイラついて

 

「お帰りじゃないよ!さっきの男の人誰?」

 

と尋ねる。

 

「なぁ~に?男の人って?」

 

「いや、さっきお母さんの電話にかけた時でた人」

 

「電話なんか来てないわよ~」

 

母は首を傾げている。

 

「えっ電話したよ!それもつい数十分前なんだけど」

 

「誰からも電話なんて来てないわよ……」

 

「そんなはずない!」

 

のんさんは母に断り、彼女の携帯を借りると着信履歴を確認した。

しかし、携帯の着信履歴の最新にのんさんの電話番号はなかったのだ。

 

(えっ!? 嘘?)

 

のんさんは自分の携帯の方の発信履歴を確認すると、

発信履歴トップにははっきりと母の電話番号が残っていた。

念の為に時刻を見るとやはり10分ほど前の出来事だった。

 

電話した番号も母が今の使っている番号に間違いない。

だが、母の携帯電話には履歴が残っていなかった。

のんさんは一体、どこの誰に電話をしていたのだろうか……?

---

 

 

実話怪談があるよ!記事にしても良いよ!という方は、

お気軽に私のメールアドレス(roudokuradio★gmail.com ★は@に変えてくださいね)

までお寄せくださいませ。

その際箇条書きで構いませんので怪異体験のことを簡単に記してありますと大変助かります。

(何年前・どこで・こんなことがあった、など)

 

志月かなででした。

 

 


この記事を書いてくれた志月かなでさんのTwitterはこちら

@kwaidangirl

2+

この人へお仕事の依頼はこちら → リクエスト

カンレン

  • t