
皆様初めまして!
株式会社山口敏太郎タートルカンパニーに所属しております、怪談師の志月かなでと申します。
怪談師?ってなに?
って思いませんでしたか。
そうです、そもそも怪談師という言葉はまだまだ世間に広がっておりません。
ですので今回はそのあたりの説明からさせていただきます。
怪談師、という言葉は、実は作家・森鴎外の「山椒大夫・高瀬舟」
(新潮文庫、新潮社/1968(昭和43)年5月30日発行)にも出て来ているんです。
最近生まれた言葉ではないんですね。
こちらの本に収録されている「百物語」という作品の中にこんな記述があります。
「そこには少し引っ込んだ所に、普段は植木鉢や箒でも入れてありそうな、
小さい物置があった。もう物蔭は少し薄暗くなっていて、物置の奥がはっきり見えないのを、 覗き込むようにして見ると、髪を長く垂れた、等身大の幽霊の首に白い着物を着せたのが、 萱か何かを束ねて立てた上に覗かせてあった。その頃まで寄席に出る怪談師が、 明りを消してから、客の間を持ち廻って見せることになっていた、出来合の幽霊である。」 |
ここで「怪談師」という言葉が出ていますね。
ここで出ている「怪談師」とは、どうやら幽霊のような人形を持って、寄席に出ていたようです。
暗くした客席の間に、白い着物を着せた幽霊を見せて歩くわけです。
どちらかというと、当時における小さな出張お化け屋敷のような感覚だったのかもしれませんね。
では今、志月かなでもこういった仕事をしているのかというと、そうではありません。
たしかに寄席に出ることもありますが、わたしは人形を持っては現れず、
身一つで怪談を語っています。
取り扱っているのは、実話怪談。
本当にあった怖い話、です。
わたしは大学で経営を学びましたが、大学に進学して本当にやりたかったことは演劇でした。
卒業後は声優を目指し上京したのですが、残念ながら声優事務所に入所することは
できませんでした。
そして、ご縁があって現在の事務所にお世話になり、怪談師として活動することになったのです。
最初は怖いものが得意ではなく、「古典怪談の朗読なら……」と思っていたところ、
社長の山口から
「志月、実話だ。実話怪談。本当にあった怖い話を人から聞いて集めるんだ」
とご指示いただきまして、今に至ります。
現代における怪談師という言葉は、弊社社長の山口敏太郎が
「プロレスで技を決める人を仕事師と呼ぶが、そこから着想を得て、
怪談でオチを決める人間を怪談師と呼ぼうと決めた」そうです。
鴎外とは全然関係ないところから、わたしの肩書は決められていたのですね。
現在、令和の時代の怪談師・志月かなでは、
体験者に取材して蒐集した実話怪談の語り手として活動中です!
また、特技の朗読をいかして古典文学の朗読や紙芝居、執筆など、怪談の表現における
多様な手法を追及しています。
これからさまざま、怪談師として活動していく中で経験したことなどのお話を
していけたらと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。
ここまでお読みいただきましてありがとうございました。
引き続き記事を執筆して参りますので、お手すきの際にでもお読みいただけましたら幸いです。
また、実話怪談があるよ!記事にしても良いよ!という方は、
お気軽に私のメールアドレス(roudokuradio★gmail.com ★は@に変えてくださいね)
までお寄せくださいませ。
その際箇条書きで構いませんので怪異体験のことを簡単に記してありますと
大変助かります。(何年前・どこで・こんなことがあった、など)
楽しい記事を書いていけたらと思っております。
これからどうぞよろしくお願い致します!
志月かなででした。
この記事を書いてくれた志月かなでさんのTwitterはこちら